ROEの水準に対してディスカウントされた当社株式のバリュエーション
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- 文化シヤッターのPBRは過去1倍超の水準で推移していましたが(下図緑色の時期)、近年では1倍を下回る水準が常態化していました(下図赤色の時期)。PBRが1倍を割っているということは、資本を使って稼ぐ力(ROE)が、株主が求める期待リターン(株主資本コスト)を下回っているということです(※)
- そして、文化シヤッターのPBRは直近でもようやく1倍程度です。下図の通り、過去のレンジと比較すると依然として低水準であるといえます。上場企業の使命は、株主価値を向上させることです。文化シヤッターは、資本コストよりも高い効率性を目指し、株主価値を向上させていく必要があります。
- ※ROE(自己資本利益率)が株主資本コストよりも低くなるほど、PBRは1倍を下回るというエクイティスプレッドに基づいた考え方を前提としています。詳細はトピックをご参照ください。
- (出所:QUICK ASTRA MANAGERより弊社作成、2021年6月10日現在)
- ROEが約8%から10%レンジを維持しているにもかかわらず、株価のバリュエーションが低下している理由は、株主資本コストが上昇していることだと考えられます。
- (出所:QUICK ASTRA MANAGERより弊社作成、2021年6月10日現在)
- ※一過性の特別損益の影響を控除するため、経常利益予想値から、実効税率を30%とみなして控除した税引後経常利益予想値を用いて算定している。なお、会社予想経常利益が発表されていない期間についてはその前期の予想を用いて算定している。
トピック:エクイティスプレッドの考え方
- ROEが株主資本コスト(r)よりも低くなるほど、PBRは1倍を下回るという考え方がエクイティスプレッドの考え方です。